小さな不動産会社でAIを使って業務効率化している実例

「AIで業務効率化できます」という話はよく聞きますが、実際に何をどうAI化しているのかは分かりにくいものです。この記事は、当サイト運営者(社員数人規模の不動産会社の経営者)が実際にAI化している業務を、一覧にしてまとめたものです。うまくいっている業務だけでなく、まだうまく使えていない業務も含めて書きます。これからAIサービスを選ぶ場合の軸は小さい会社におすすめの生成AIサービス比較にまとめています。

業務ごとの実例

運営者が実際に行っていることを、業務ごとに「導入前」「AI利用方法」「現在」「人間確認」「問題点」の形で整理しました。数字が分かっている業務は数字を、分からない業務は「未計測」と記載しています。

業務 導入前 AI利用方法 現在 人間確認 問題点
チラシ制作 約5時間(文章・レイアウト・キャッチコピーをすべて自分で) ChatGPTに物件資料を渡し、文章・キャッチコピー・構成・レイアウト案を出させる 約30分(本人の実例) 完成前に毎回内容を確認 ロゴ・電話番号を無断で変更された経験がある
ホームページ更新 約2時間 ChatGPTに記事の下書きと修正をさせる 約30分(本人の実例) 本人が確認 未計測
メール本文作成 未計測 ChatGPTに下書きを作らせる 未計測 本人が確認して送信 未計測
重要事項説明書・売買契約書の文言検討 未計測 ChatGPTで文案・表現整理・論点整理の補助 未計測 出力を確定情報として使わず本人が最終確認 法的判断はAIに任せていない
物件調査 未計測 ChatGPTで下調べを補助 未計測 本人が確認 未計測
顧客データベース 紙+Excelで管理 Claude Codeで制作 制作済み 本人が使用 現時点で実業務に十分活用できていない
Instagram投稿 約60分/投稿(ほぼ手作業) Claudeが過去投稿を確認し、投稿内容を作成 約5分/投稿(本人の実例) 投稿前に毎回本人が確認 構築途中、目的から外れた改良が進んだことがある
記事制作・コード修正 未計測 Claude Codeで実装、ChatGPTでレビュー 継続中 ChatGPTがレビューし、最終判断は本人 未計測

数字(時間の削減)が分かっているのはチラシ制作・ホームページ更新・Instagram投稿の3つだけです。それ以外の業務は、まだ時間を計測していません。ここに書いていない業務削減率は、すべて「未計測」として扱ってください。

チラシ制作とホームページ更新の詳しい経緯は不動産会社でChatGPTを仕事に使って分かったこと、Instagram投稿の経緯はInstagram投稿をAIで半自動化して約60分→約5分になった実例、顧客DB・記事制作・コード修正の経緯はClaude Codeに会社の仕事を任せてみたにまとめています。

「人を減らす」ためではない

運営者がAI化を進めている目的は、人員を減らすことではありません。運営者の考えは「少人数のままで、会社としてできることを増やしたい」というものです。AIによって空いた時間は、新規事業や趣味、営業に使いたいと話しています。

この記事の一覧を見ると「かなりAI化が進んでいる」と感じるかもしれませんが、そうした人員削減の発想ではなく、少人数でもできることの幅を広げるという考え方に基づいています。

将来の目標:業務の85%自動化

運営者は、将来的に業務の約85%をAI・AIエージェントに任せたいと考えています。これは現状の自動化率ではなく、将来的な理想値です。 上の表を見ても分かるとおり、現時点で数字を伴って効率化できているのはごく一部の業務にとどまり、顧客データベースのように「作ったが十分活かせていない」ものもあります。

85%という数字は、目下の到達目標ではなく、今後の方向性として運営者が持っている考え方だと理解してください。

それでも人間が判断すること

AI化を進める一方で、運営者が人間の判断に残すべきと考えているものがあります。

  • 金銭に関する事項
  • 契約
  • 個人情報
  • 重要な経営判断

理由は、AIが便利であっても、戻せない操作や重要な判断まで自由に実行させることにはリスクがあると考えているためです。この考え方は、Claude Codeを使う際の権限管理(GREEN/YELLOW/RED/BLACKに分けて扱う運用)とも一致しています。詳しくはClaude Codeに会社の仕事を任せてみたで扱っています。AIに何を任せ、何を任せないかを最初に決めておくことの考え方はAI導入で最初に自動化すべき仕事にもまとめています。

よくある質問

Q. この会社はどのくらいAI化が進んでいますか? A. 業務によって差があります。チラシ制作・ホームページ更新・Instagram投稿は数字を伴って効率化できていますが、顧客データベースのように「作ったがまだ活かせていない」業務もあります。全体としては、将来85%を目指す途中の段階です。

Q. 自社でも同じようにできますか? A. 分かりません。この記事は運営者1社の実例です。会社の規模や業務内容によって結果は変わります。まず1つの業務から試すことをおすすめします。手順の考え方は社員が少ない会社のAI導入手順にまとめています。

Q. AIに全部任せているのですか? A. いいえ。金銭・契約・個人情報・重要な経営判断は人間が確認する方針です。AIエージェントとは何かはAIエージェントとは何かで説明しています。

まとめ

  • 数字を伴って効率化できているのはチラシ制作・ホームページ更新・Instagram投稿の3業務
  • 顧客データベースのように、作ったがまだ実務で十分活かせていない業務もある
  • AI化の目的は人員削減ではなく、少人数のままできることを増やすこと
  • 業務の85%自動化は将来の理想値であり、現状の達成率ではない
  • 金銭・契約・個人情報・重要な経営判断は、引き続き人間が確認する方針

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根拠・出典

この記事の内容は、運営者本人へのインタビュー(2026年9月22日・23日実施)をもとにしています。表内の「未計測」は、該当する所要時間のデータがインタビュー時点で確認できていないことを示します。

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